educationsalonの日記

Education Salon

教育についての記事。教育現場のあまり知られていない情報をあげています。

模試は受けてからの方が大切!!

今年度は新型コロナウイルスの影響で、延期や自宅受験ばかりになっていた模試が少しずつ行われ始めました。今年からはセンター試験ではなく、共通テストになるので、問題の出題形式が変わっていましたね。河合塾も全統共通テスト模試と名称が変わりました。
共通テストについてあまり知らなく、「え!?数1Aって70分なん!?」「英語長文しか出てないやん!」などと、当日呆気にとられた受験生も多いのではないでしょうか。
自己採点をしてからの、心の揺さぶりは貴重な経験だとは思います。
今回は模試を受けてからのスタンスについての記事となります。
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 自己採点、解き直しは当日中に行おう。

模試は日常の行いとは異なるので、受験するだけでも、いつも以上に疲れます。
特に国公立大学志望で最長ですと、8:30から試験が始まり、20:10までと試験漬けの1日になります。厳しい意見だと思いますが、自己採点と解き直しは試験後すぐに行いましょう。
自己採点だけだと、赤ペンで○と×をつけるだけですので、時間はかかりませんよね。時間がかかるのは解き直し、復習です。
疲れた体に鞭を打つことになるのですが、せめて自分の苦手な教科1教科だけでも構いません、当日に解き直しを行うようにしましょう。(本心としては数学を最優先で行って欲しいです。)
それは試験を受けた自分の解像度が高いからです。簡単に言うと「あっここ×や。ぼくどうやって考えたんやっけなー」の、自分がどのように考えたか、その時の状況の記憶がまだ残っているからです。
×になったのには理由があります。その理由の究明が必要なのですが、時間が経てば経つほど、その記憶は失われていくので、理由の究明が誤った方向に進みます。なんで自分が間違えたかがわからず、「まぁいいか」と流してしまう可能性が上がります。「まぁいいか」で流してしまうと、同じ誤りをしてしまうかもしれません。
苦しいとは思いますが、解像度の高い今、復習を行いましょう。

 

  • センター試験、共通テスト向けのマーク模試の自己採点の方法

解答解説を見て○と×をつけるだけです。マーク模試の自己採点で大切なのは正確な得点を出すことです。1点にこだわるようにしましょう。

 

  • 記述模試の自己採点との方法

答えがあっていれば○とするしかありません。記述不足や根拠不明瞭での減点はあるでしょう。しかし、そこまで正確な得点は出せません。それは誤差の範囲だと割り切りましょう。

 

点数を出してから、解説を読む前に間違った問題をもう一度解いてみましょう。
解法が間違っている場合でしたら、自分の誤った答えに着地するはずです。計算ミスでしたら、自分の答えと異なる値に着地するはずです。
手も足も出ない問題でしたら解説を読んでから、その解説を閉じて、実際に答えにたどり着けるか、手を動かしましょう。
「復習=解説を読んで、理解すること」としている受験生も見られます。このスタイルが最適な受験生もいるでしょう。読むだけで修正して、同じ誤りをしないようになる生徒も過去にいました。しかし、そんな生徒は本当に少なくて、僕が知る限りでは灘高か東海高の生徒ででしか出会ったことがありません。

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偏差値、判定、平均点だけで評価しない。

模試の成績表で一番大切なのは偏差値でしょうか?判定でしょうか?
「A判定やったー!」「E判定やった…」「偏差値60いったー!」などと、判定や偏差値で一喜一憂する生徒の姿をよく見ます。判定や偏差値はわかりやすいですもんね。そこに注目してしまう気持ちはわかります。ぼく自身、受験生のときは判定と偏差値しか見ていなかったのではないでしょうか。
判定はあくまで歴代の合格者の成績との比較でしかありません。A判定であっても合格の保証なんてされません。特に医学部は判定がアテになりません。A判定でも落ちることも、E判定でも合格することがざらにあるのが医学部受験です。医学部志望者は総志願者数の上位10%に自分が入れているかを評価基準にしてください。

 

模試の成績表の中で一番大切なのは得点です。
そもそも模試は「自分のできていない部分を見える化してくれる機能」です。得点よりも、満点−自分の得点の方が大切です。例えば100点満点のテストで65点でしたら、100ー65=35の35点の部分の方が大切です。この35点が「自分のできていない部分」ですので、伸びしろです。
どうにかしてこの自分のできなかった部分を小さくしていかなければなりません。その35点のうちに計算ミスがあるのでしたら、次には計算ミスをしないように、例えば一行、式を書いたら見直しするようにする。解法の誤りでしたら、自分がなぜその誤った解法を選択してしまったかを考えなければなりません。
「あぁやっぱり苦手な確率での減点が目立ったなー」と極端に苦手な単元があるのでしたら、早急に対処しなければなりません。そこで日々の学習リズムが崩れてしまうこともあるでしょう。しかし、そこで学習の優先順位をつけて取り組んで克服しておかないと同じ鉄を踏むことになります。先延ばしにすると、その失敗からの学びは小さいものになります。
ですので、模試から多くを学ぶためにも、学習のリズムを少し崩してでも、優先的に苦手部分を克服しておきましょう。そもそも受験勉強と偏差値の成長曲線なんて人それぞれであり、計画通りなんてあり得ません。模試を受けに行っただけで生活のリズムは崩れているでしょう。そこからどうアドリブで修正できるかが大切です。

 

100点は満点ですので、素晴らしいです。しかし、それはあくまで模試の話です。「模試で100点を取った」=「本番でも100点が取れる」ではありません。当たり前の話ですが、自己ベストを出した次に同じ記録が出せることなんてありません。しかし、こと受験勉強になると簡単に自己ベストを出せると考えてしまう、生徒も先生も多いです。
満点を取りたい気持ちはよくわかりますが、国公立医学部に合格するような生徒であっても一教科、一科目ですら模試で満点をとったことのないことだって多いにあります。 

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次の模試に向けての学習計画の修正をしよう。

今回の模試の反省を踏まえて、学習計画を修正しましょう。
受験は総合点で決まります。数学だけでは500点は取れません。ですので、得意科目を伸ばすことよりも、苦手科目を克服する方が大切です。今回の模試で偏差値や学力レベルの評価が低い教科から優先的に学習して偏差値を高める方が、総合得点は伸びます。偏差値を65から70に上げるのよりも、50から60に上げることの方が簡単です。苦手科目から克服していきましょう。
模試の種類や教科毎の違いはあるでしょうが、ざっくり言って偏差値60までは基礎や典型問題を理解させるだけで届きます。数学でしたらチャート式をきちんとやるだけで偏差値60までは届きます。基礎の克服でしたら、そこまで時間はかかりません。優先的に学習時間を増やして、総合偏差値をあげましょう。

 

とはいえ、授業のスケジュールは変わりませんよね。
大切なのは自習時間です。学力が伸びるのは、問題にぶつかって思考している時ですので、授業を受けているときではありません。授業のスケジュールは変わらないので、自習時間に優先的に苦手科目を進めるようにしましょう。
そもそも、得意科目は楽しさや好み、点数が取れるからや話がイメージできるからなどと、何かポジティブな部分があるからです。苦手科目はそのポジティブな部分を見つけられず、ネガティブな部分ばかりが見つかってしまうからです。基礎を克服して、点数が伸びていけば、きっとポジティブな部分が見つかります。最初は苦しいかもしれませんが、受験勉強自体が苦しいものですので、総合得点を伸ばすことができる学習計画を立てて効率的に学習するようにしましょう。
学習計画がうまく立てれない方は気軽に相談してくださいね。

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まとめ

今回の模試の最大の目標は、感染を拡大させないということでしたので、「模試を受けてコロナ感染!」というニュースが出なかっただけで、大成功とも言えます。
受験生にとってはそんなことより、自分の成績でしょうが、感染者が増えなかったことは本当によかったです。塾・予備校は安心したのではないでしょうか。
第一回全統共通テスト模試では例年に比べ、受験者数が少なかったです。今年はコロナの影響がどんな形で現れるかわかりません。情報が入り次第、更新したいと思いますので、応援をよろしくお願いします。

第一回全統記述模試、受験お疲れ様でした。

 

 

いかがでしたか?
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