educationsalonの日記

Education Salon

教育についての記事。教育現場のあまり知られていない情報をあげています。

中学受験は高3の1年間と環境のためでしかない

早い方だと小1、小2から中学受験に向けて学習塾に通います。
その目標はもちろん有名私立入学に合格すること。
中学受験の大手学習塾でしたら、合格宣言といって大声で「〇〇中学にぃ!ぜっ!たい!合格!するぞー!」と叫んだりします。その熱量はサンシャイン池崎以上でしょう。

                         f:id:educationsalon:20200324221810j:plain

しかし、有名中学に受かったとしても何も保証はされません。
有名中学に受かっても自分が、東大や京大へ合格できると決まったわけではありませんし、何も終わっていません。むしろ大学受験に向けて始まったにしかすぎません。

 

中学受験の本質は、「環境」と「高校3年生の1年間」を得るためです。
どういうことでしょうか。
今回はそのことについての記事になります。

  

 「環境」について

有名私立中学に進学すると、競争する相手の学力が自分と変わらないという保証がなされます。公立中学校ですと住所で進学先が決まりますが、私立中学になると筆記試験に合格した者だけになりますので、分数の計算ができない生徒や速さの計算の意味がわかっていないような生徒はいなくなります。ですので、公立中学校では行えないスピードでカリキュラムを進める環境があります。


東大や京大や国公立医学部といった難関大学を志望する生徒が周りにゴロゴロいるので、そういった難関大学を目指すことが自然になります。
「えぇ!?お前国公立大学志望なん!?天才かよー!」とはなりません。自分の学校の学力に見合っていない進路を志望すると笑われたり馬鹿にされたりします。このことで諦めてしまう生徒もいます。(進学校でないと合格できないということはありませんので、こういったチャレンジをディスる空気は今の日本の課題でもあります。


しかし、有名進学校ですとそんなことは起きません。
同じような高い目標の生徒とよきライバル関係になり、お互いのリスペクトの下で切磋琢磨できる環境になります。
もちろんその結果、偏差値や学歴至上主義になるかもしれないという可能性もありますし、進学校ならではのいじめもあるでしょう。難しい試験を通ったにも関わらず、1年生でいじめたために自主退学になったケースも耳にします。進学校ならではの課題もありますが、それを言い始めると家に閉じこもるしか方法がなくなります。

 

 

「高校3年生の1年間」について

公立中学校では行えないような早いスピードでカリキュラムを進めるのは、高校3年生に受験対策を行うためです。
以前の記事でも書きましたが、大学受験の数学は1年生で数学1A、2年生で数学2B、3年生で数学3というように進めていたのでは、受験に間に合いません。
(参考)

文系の生徒は数学2Bまでですので対応しやすいですが、理系の場合は数学3が数学1Aと数学2Bを足したぐらい重たい内容となっているので、高校3年生の1年間では内容を理解するだけで止まり、必要なときに使えるまでに演習量をこなす時間が足りなくなる生徒は毎年多く見られます。
浪人になる生徒のほとんどは、この「時間が足りない」というケースです。

 

私立の進学校の生徒が中学1年生のときに、公立中学校の1年と2年のカリキュラムを消化させ、1年早いという時間的余裕を作るのは、数学3までのカリキュラムを高校2年生までに片付けて、高校3年生の1年間をしっかりと受験対策に回すためです。
つまり進学校では

中1:中学1年、中学2年の数学
中2:中学3年の数学
中3:数学1A
高1:数学2B
高2:数学3
高3:受験対策

となっています。
受験対策とは、これまでに習った内容の総復習を行って基礎固めを行ったり、過去問演習で応用力をつけたりする時間になります。
理系では数学3が多く出題されるので、この1年があるだけで数学の理解度も偏差値もは大きく変わります。(数学1A2Bの理解度はセンター試験で測れますので、二次試験で数学3からの出題が増えるのは当たり前のことです。)
ですので、中学受験は高校3年生の1年間を受験対策に回すためと言えます。

 

まとめ

ぼくの個人的な意見では、中学受験はした方がいいとしています。
環境が人を作ります。環境を選ぶことができるのでしたら、自分にとってベストだと思える環境を選びましょう。その環境が自分を成長させてくれます。


ぼく自身、中学受験をして失敗しました。しかし、その失敗があったからこそ受験に落ちたときの悔しさをバネに高校受験、大学受験と頑張ることができました。
それだけではありません。ぼくは小学生の時に浜学園にいたのですが、そこで宿題をする、質問に行く、自習をするといった勉強をする上での基本的な行動を学びました。
また長時間勉強する忍耐力も身に付けられました。
(だから浜学園のことは少し詳しいです。とはいえ生徒や保護者様からのお話を聞いていると、ぼくが小学生だった頃とは変わった部分もあります。もちろん変わっていない部分もあります。)

こういった基本的な行動は成績を伸ばす上で当たり前に必要なことです。そこを「まぁええか」としていると伸びるものも伸びません。
学校ではない環境での切磋琢磨が、自分を成長させます。ですので、中学受験はオススメです。


この記事が少しでも、中学受験をどうしようか悩んでいる方のお役に立てたら幸いです。

 

 

いかがでしたか?
Education Salon OSAKAのホームページです。
https://r.goope.jp/educationsalon
数学が苦手な方、数学の定期テストで高得点を取りたい方、数学の力をさらに伸ばしたい方。学習相談や進路相談など、お気軽にお問い合わせして下さい^ ^