educationsalonの日記

Education Salon

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私立高校受験は受験前に合否が決まる

ほとんどの私立高校は受験前に行われる中学の検討会で合否が決まります。
ほとんどというのはトップの私立校は当日入試一発で決まるからです。京都だと洛南、大阪だと大阪星光学院、清風南海などは受験で決まります。しかし、そうではない私立高校は受験前に中学校の内申点のマッチングで合否が決まります。
「いやいやぁーそんなことないよー!入試で決まるよー!」という意見はわかります。
昔に比べるとずいぶん緩和されたとも聞きますが、まだまだ」その伝統は残っています。(というより子どもが減っている今、その仕組みを捨てることはできません。高校も必死に生徒集めをしなければ、生き残れません。それほどまでに子どもが減りました。)しかし、京都でしたらあの有名な同志社高校ですら入試前の学校の内申点で決まります。
この私立高校の合否を決めるのが、学校で決めるのが検討会と言われる会議になります。

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(引用:https://www.eikoh-seminar.com/koukou-juken/magazine/004222/

 

高校受験は私立高校、公立高校の順番で受験が行われます。
公立高校を志望している生徒が高校受験でダメだった場合、私立高校の進学先をキープしておかないと高校進学ができなくなります。
私立高校としても専願の入学者数がわかっていると、中期や後期入試で何名入れなければならないかがわかりますので、都合がいいです。

 

中学校の役割は人格形成などと言われていますが、本質としては「選別」です。
中学校は住んでいる場所で学校が決まりますが、高校の場合は受験で決まります。高校は学校ごとに授業のスペードが違いますので、授業についてこれるかこれないかの選別が必要です。
例えば、大阪の公立高校の中で一番難しいと言われている北野高校でしたら、私立中高一貫校生に追いつくために、高校1年・2年生の間に数学3まで終わらて、高校3年生では受験対策を行います。3年分を2年で終わらせるので、そのカリキュラムについてこられるかどうかの選別が必要です。生徒が授業についていけずに、ただ板書をノートに写すだけの地蔵になるのは先生・学校にとっても、生徒にとってもよくない、誰も幸せになりません。
(それで北野高校は現役で京都大学に52名も合格者を出しているので、凄まじいです。)

 

検討会では
「◯組の◯◯くん、⬜︎⬜︎高校は可」
「◯組の◯◯くん、⬜︎⬜︎高校は当日の得点次第。滑り止めとして△△高校を受験。併願として可」
というように生徒一人につき少なくとも1校は合格が得られるようにマッチングしていきます。高校が定めた採点基準による選別が行われます。
ですので、3年に行われる三者面談は非常に大切です。
担任の先生が「やめておけ」と言った学校は、中学校の内申点と高校の求める内申点がマッチングしていないので、ほぼ確実に合格することはありません。
第一志望として出願はしない方がいいでしょう。
塾の先生の「やめておけ」よりも厳しい「やめておけ」になります。
ほぼ確実と書いたのは定員割れや中学校が内申点に下駄を履かせるケースがないとは言い切れないからです。

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「俺第一志望私立やし、通知表はどうでもいいねん」が通用した時代は終わりました。
私立高校であっても通知表が必要になります。
中学校の成績はテスト一発でなく、観点別評価ですので、授業を受ける姿勢やノートの丁寧さ、提出物も内申点に影響を及ぼします。先生の言うことをキチンと聞けるか、権威に従順でいれるかが高評価に繋がります。
こうして、自分の頭で考える力を奪っていきます。

 

これはあくまで京阪神のお話ですので、地方や人口の多い東京とは構造が異なっているでしょう。また、私立高校の話ですので、公立高校では当てはまりません。
公立高校はちゃんと内申点と当日の試験の合計得点による合否になります。

 

 

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