educationsalonの日記

Education Salon

教育についての記事。教育現場のあまり知られていない情報をあげています。

日本人は「合理的」になんてできない

インフルエンサーや成功者の自己啓発本が書店で押し出されるようになり、個人の時代、働き方改革、副業解禁と言われるようになりました。
編集も入りますので、本では全てが美談に写ります。その本に恋をしたから、あなたの手にあるわけですので、書かれている内容全てがポジティブに見えますよね。
ここまで自己啓発本が売れるようになった背景には、失われた30年の影響があります。
簡単に言うと、経済的にも、精神的にも貧しくなったから「今のままではいけない」と考えるようになり、成功の方法や正解を探し求めるようになったということです。

 

平成の30年で日本は一人当たりGDPが大幅にランクダウンしました。
1988年には世界2位だったものが、現在では26位
現在はアメリカの6割ほどで、25位はアラブ首長国連邦です。

 

自己啓発本には「合理的に考える」「効率的に動く」という要素が書かれています。
売れる自己啓発本を書いているような成功者の方は合理的判断の下で、効率的に動いているのでしょう。
今回はその「合理的」なんて日本人にはできないというお話です。

 

なぜ合理的にも、効率的にもできないのでしょうか。
それは幼少期から徹底的に「非合理的」を学ぶからです。大学に入学するまでの間に「非合理的」を徹底的にインストールします。
例えば、小学校で言われる「三角食べ」

            f:id:educationsalon:20200214043737j:plain
(引用:https://sukusuku.tokyo-np.co.jp/life/9706/
伝統的に「三角食べ」しなさいと指導されているだけであり、「三角食べ」を推奨する科学的根拠なんてありません。
単に「これまでそうだったから」というだけです。

 

日本にはこの「これまでそうだったから」という継続制度を根拠無く正当化する文化があります。
「合理的」「効率的」を考えると、捨てなければいけない営みが学校活動には多すぎます。
それを捨てることができない間には「合理的」「効率的」なんてできません。
先生の言う「そういうもんだから」に従うことは、「合理的」と対極にある営みです。
「合理的」にできる人間を作らない教育ですので、「合理的」に動ける人間は叩かれることになります。これは学校だけでなく、会社でも、社会でも当てはまります。
出る杭は打たれるということですね。
合理的に考えれば、中学受験で週6や週7で学習塾に通っても、非効率的であることなんてわかっているのにも関わらず、「ガンバレ!」「これができなければ合格はできない!」と非効率を強要させる文化の下では、効率的な人間なんてなかなかできません。

 

だからこそ、成功者の「合理的に考える」「効率的に動く」が美しく見えるのでしょう。結局のところ、自分が合理的にできないから、合理的に動ける者を妬み叩くが、それは自分が合理的に対して憧れているからという無い物ねだりなのでしょう。

 

 

いかがでしたか?
Education Salon OSAKAのホームページです。
https://r.goope.jp/educationsalon
数学が苦手な方、数学の定期テストで高得点を取りたい方、数学の力をさらに伸ばしたい方。学習相談や進路相談など、お気軽にお問い合わせして下さい^ ^