educationsalonの日記

Education Salon

教育についての記事。教育現場のあまり知られていない情報をあげています。

今本当に必要なのは「自分の頭で考える力」である

平成の30年間は失われた30年と言われています。
一体、何が失われたのでしょうか?
それは「正解」です。
日本人が持っていた、いい高校に行き、いい大学に入り、いい企業に勤めれば幸せというキャリアデザインの正解が失われました。
その背景には日本の成長が失われたことがあります。

 

昭和の日本は世界の名目GDP2位で、世界時価総額上位50社には、日本企業が32社も入っていました。しかし、2018年にはトヨタが1社だけになりました。
現在の日本の名目GDPは世界3位で、米国の4分の1、中国の3分の1程度です。
平成の30年間の名目GDPを比較してみると、日本は約1.2倍しか成長できていないですが、中国は約30倍に拡大しました。中国の発展は異常だとしても、アメリカは約3.4倍、イギリスでも約3.1倍成長しています。
ちなみに平成元年の中国の名目GDPは日本の6分の1以下で、G7の足元にも及ばない状況でした。

 

また株価でも成長していないことが痛いほどわかります。
アメリカの株価は平成の30年で9倍になりましたが。日本は成長どころか衰退しています。
現在の日本の日経平均株価は2万3000円前後で、平成元年の史上最高値の3万8957円の3分の2のままです。
アメリカのダウ平均株価は平成元年には2753ドルでしたが、平成の30年間で2万6656ドルへと、ほぼ10倍になりました。
世界を見れば、ITバブル崩壊やリーマンショックのようなひどい暴落があっても、30年間も株価が戻っていない国など世界にはありません。その唯一が日本です。

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(引用:https://toyokeizai.net/articles/-/325346

 

世界の上位企業の時価総額はこの30年で10倍になっています。
日本企業が時価総額を下げたわけでなく、日本が低迷している間に、世界の成長企業にすっかり抜き去られてしまっただけです。
世界と日本の大きな違いは、新しいことを取り入れたか、否定して受け入れなかったかです。

 

国が右肩あがりの成長を続けていたので、先人と同じようなキャリアを歩んで行けば、自分も幸せになれました。
その正解が失われ、インターネットにより企業より個人が目立つようになった結果、正解のモデルも多様になりました。
社会や企業が自分の幸せを保証してくれる時代は終わりました。

 

10年後なんて絶対にわかりません。
ホリエモンや落合陽一さんといった圧倒的な知識人であってもわからないと言っているものが、わかるわけありません。
たまにドヤ顔で「これからの時代〜」と話す先生の話は、その先生にとっての願望でしかありません。

 

美味しんぼでも言ってます。
山岡さん
「ヒラメとカレイの味の差は自分の舌と頭で判断できたのに、どうして大学は自分の考えで判断しないのさ?入試の偏差値と世の中のランク付だけで大学に優劣をつけるのは正しいのか?それじゃおじいさんおばあさんの言いなりに味を教わっているのと同じじゃないか。」

 

想起される権威からの声
「君なら第一志望合格間違いなしだ」「一流の大学に入れるかどうかで、君の将来は決まるんだよ」

 

コウイチくん
「ぼくは今まで人に言われたことや固定観念ばかりを信じていて、自分で物事を判断しようとはしていなかったんだ。大学だって実際の中身より、第一志望だとか、第二志望だとかにこだわって、実際の中身のことは考えなかった。大学の価値は名前じゃないものね。中に入って自分がどれだけ本気で勉強するかだもんね。わかった山岡さん。第二志望にこだわらず入学します!」
(アニメ「美味しんぼ」エピソード119より引用)

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権威が絶対の時代は終わりました。
自分の正解は自分にしかありません。それは誰も教えてくれません。
正解が失われたシンギュラリティの今、自分のキャリアは自分の頭で考えて、デザインする力が最も必要です。
これは受験勉強より遥かに高度で難しい課題です。

 

 

いかがでしたか?
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