educationsalonの日記

Education Salon

教育についての記事。教育現場のあまり知られていない情報をあげています。

1年の浪人生活のモデル

新型コロナウイルスの影響で予備校が定まっていない方、もうすでに予備校を選んで、頑張り始めている方、最後まで志望校の追加合格をまっている方、様々でしょう。
特に学校法人の認可をとっている駿台・河合塾は文科省の要請を無視することはできないので、今後どうなるか不透明です。
自分自身の浪人経験、講師としての経験から、浪人生活のうまくいったモデルとそうではないモデルについて書きます。
予備校選びに関しては、こちらも参照してください。

当たり前のことですが、コツコツ勉強を継続して行うか、サボって遊ぶかが分かれ目です。

 

 

4〜6月の3ヶ月で勝負は決まる

4〜6月の3ヶ月はどこの塾・予備校でも前期と言われる期間になります。前期は基礎固めが中心になります。予備校でも過去問なんかよりチャート式といった各単元の基本的な解法の学習となります。
現役生の頃に理解できなかった解法の理解も重要なタスクですが、頑張って、長時間勉強をすることのできるフィジカルを身につけることがこの時期の最大のタスクです。授業時間を除き、毎日5、6時間ぐらいの自習時間を確保するように意識しましょう。
浪人生活の1年間はこの最初の3ヶ月で勝負が決まります。1年分の熱量を注ぎ込むつもりで頑張りましょう。

というのも、この3ヶ月は基礎固めですので、元々偏差値が高い方にとっては簡単な内容になります。ですので、「なにこれ簡単じゃーん」と、遊び出す生徒が出てきます。(灘や東大寺学園といった有名進学校の生徒であっても浪人を何年も行ってしまうのは、ここで遊んでしまうからです。
遊び出す生徒はそっとしておきましょう。今しかできないことが受験勉強か遊びかというだけです。何にプライオリティを置くかは人ぞれぞれです。
前期の間は模試もそこまで難しくないので、元々偏差値が高い方は簡単に数字が出てしまいます。それもサボってしまう原因の一つでしょう。

ここで頑張った生徒と、遊んでいた生徒の違いは継続して勉強することのできる時間の差です。頑張った生徒は毎日5、6時間ぐらい自習をすることができますが、遊んでいた生徒はそのフィジカルを身につけるところから7月が始まります。

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7、8月は夏期講習

前期の3ヶ月間を頑張っていれば、夏頑張るのが当たり前になります。これまでの努力により、頑張ることが習慣化しているため、「夏期講習だから!」と過度に張り切らなくても勉強が続けられます。
これまでの努力に15分でも30分でも1時間でも、あと少しだけ増やせばいいだけです。
予備校の営業に押し負けて、授業を取りすぎないように注意しましょう。授業はあくまでオプションでメインは自習です。全範囲1周は行っているでしょうから、その中で苦手教科や苦手単元を潰していく時期に入っていきます。基礎固めの最後のフェーズです。

それに対して、前期の3ヶ月間を遊んでいれば、夏遊ぶのが当たり前になります。季節柄、開放的にもなりますので、さらに羽を伸ばしていくことになるでしょう。

 

 

9月、10月は数字になって返ってくる

後期授業が始まります。基礎固めは終わり、応用問題や過去問を扱う機会が増えてきます。これまで頑張ってきた方はその問題が解けなくても講師の解説がよくわかるようになります。自習も授業の復習と過去問演習が中心になっていきます。昨年だと手も足も出なかった問題であっても距離が縮んでいることが実感できるでしょう。
また、夏期講習の終わりに行われる模試が返ってきて、自分の課題が数字で示され、志望校が決定していきます。

これまでサボっていた方は「ボチボチやり始めなあかんなー」とギアを入れなければと思いつつ、遊びます。前期の3ヶ月の努力がここで効いてきます。
前期授業と後期授業では問題の差が大きく、「なにこれ簡単じゃーん」と思っていたのが「え?全然わからん」に変わります。基礎がしっかりと定着できていない上に、遊んでいた間の劣化とライバルの数字の向上でどんどん余裕がなくなっていきます。
ここから修正するのは大変です。コツコツと頑張っていた方の半年分を取り戻さないといけません。しかしもう同じ時間量を支払うことはできません。

 

 

11月は推薦入試

ここまで来るともう物語は勝手に転がっていきます。推薦入試が始まりだし、合格者もチラホラと出てきます。友達の合格と、自分の焦りの中でメンタルが乱れさせられる場面もありますが、大丈夫です。自分のこれまでの努力を信じて、ラストスパート!
継続させるのみです。
1月にセンター試験(2020年度からは共通テスト)、2月に私立大学、国公立大学入試と続きます。

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(画像はZ会 のCM「クロスロード」より 

 

まとめ

浪人生活でうまくいくケースとうまくいかないケースはこのように分かれます。
コツコツ勉強を進める側と、遊び出す側と極端な例となっていますので、これに当てはまらない生徒も当然多くいます。
伝えたいことは「最初の3ヶ月で勝負は決まる」ということと、「コツコツやれる人間が勝つ」という2点になります。
以前にも書きましたが、現行の大学受験は暗記ゲームです。解法をきちっと覚えて、必要なときに頭から引っ張り出せるようにできるかで決まります。そのためには時間が必要です。しかし、逆に言えば時間さえ投資すれば、誰でもある程度までは伸ばすことができると信じています。(自分が担当している数学は特にそうだと信じています。)
確かに浪人生活はキラキラした暮らしとは縁のない、勉強づけの日々になるでしょう。
しかし、ここまで勉強に打ち込む時間は人生においてないと思っています。その中で見つけることもあるでしょう。僕は浪人してやっとやりたいこと、進路が見つかりました。
浪人の時間を自分の人生において価値のある時間にできるかはあなたの次第です。
そのためにお手伝いできることがありましたら、協力させていただきます。
数学だけでなく、受験を含めたキャリアデザインについて不安がある方。
気軽にご相談してください。大丈夫です。未来は明るいです。

 

 

いかがでしたか?
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