educationsalonの日記

Education Salon

教育についての記事。教育現場のあまり知られていない情報をあげています。

情報収集力から情報編集力へ

昭和の成長期の時代に求められていた能力は「情報収集力」でした。
言われた通りにいかにいかに速く・正確に答えを出すことができるか。テストで良い点数を取ったり、かけっこで1等賞に成ることに価値があると教え込むのが小学校1年生から高校3年生までの教育です。現在の学校教育は工場のラインで働く人間を作るには素晴らしいですが、今は工場のラインで働く人間になりたい時代ではありません。

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「情報収集力」とは、いかに多くの量を暗記することができるかです。

現行の入試制度はまだまだ「情報収集力」を求めているために受験は暗記ゲームと言っているわけです。

 

平成の成長社会から成熟社会に移り変わる中で求められる能力は「情報編集力」に変わりました。
情報編集力とは情報と情報を組み合わせて新しい価値を作る力です。簡単に言うとググって、考えてから答えようと言うことです。
例えば、このような問題です。(東京女子学園中学入試サンプル問題)

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(引用:https://www.itmedia.co.jp/news/articles/1912/03/news089.html
スマホの持ち込みを可としても難しい問題ですよね。
「情報収集力」が求められているときは自分自身がGoogleならば満点を取れたが、「情報編集力」が求められるときはGoogleを使っても満点が取れないという問題になっています。

 

そもそも入試にスマホを持ち込むことの何がダメなのでしょうか?
スマホの持ち込みが不可な状態での点数や偏差値なんてものは「圏外の状況下ならばめちゃめちゃ世界史できるおじさん」を表しているにすぎません。
社会に出てから、スマホというより、インターネットを使ってはいけない環境なんてありまるでしょうか?この国にいる限り、震災時ぐらいしか例えが出てきません。

 

日本の教育は受験を除いて考えることができません。
受験が暗記を求めている。だから学校でも暗記に偏ったカリキュラムになってしまいます。
例えば今年2020年から小学校で始まるプログラミング教育。(中学校での必修化は2021年からです。)本気で子どもにプログラミングをやらせたいのでしたら、入試科目にするしかありません。その代わりに入試科目にすれば爆発的に広まります。
使える英語にしようとして、英語は4技能のテストにしようとしましたが、結果はご存知の通りです。それほどまでに今の情報収集力による受験システムが完成されています。

 

日本人はインドのカースト制と相性がいいと考えています。
インドで馬車を貸したり、馬車で使う馬の飼育をしていた方は自動車が来てどうなったかご存知でしょうか?
自動車の整備士や販売員になりました。乗り物という同じカテゴリーの中で姿を変えていきました。
日本の教育でも同じです。情報収集力から情報編集力に変えるということは学びのカタチが大きく変わることですので、学校の授業、入試、学習塾など全てに影響を及ぼします。しかし、インドのカースト制のように自然と情報編集力にカタチを合わせていくことになるでしょう。

学校でも予備校でも反発は大きいでしょう。「えいや!」で変えて、それに対応する体力が学校にあるかです。多忙な教員さんにさらに負担が増すことになります。最初は非常に厳しいでしょう。現在の共通テストへの変更でさえも大きな負担になっていますので、さらに大きな負荷になるでしょう。しかし、インドで馬車から自動車に変わってときも負担も不安も大きかったでしょう。それを乗り越えて今のインドがあります。

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日本が先進国として豊かな時代は終わりました。高齢化、少子化が進む現在のような人口減少社会では後進国になっていくばかりです。
教育への投資は未来への投資です。
感度の高い方はすでにもう動いています。海外からオンラインでEducation Salon OSAKAの授業を受けている方は感度の高い方が多いです。
少しでも未来が明るくなるよう少しでも価値を産み出そうとして、このブログも書いています。このテキストが誰か一人でも心を揺さぶるものとなることを願っています。

 

 

いかがでしたか?
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