educationsalonの日記

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令和3年度大学入学者選抜に係る大学入学共通テストの出題方法等の変更について(2020年1月30日発表内容)

来年度(現高校2年生が受験する年)から始まる大学入学共通テストについて、大学入試センターから発表がありました。

 

センター試験との変更点を挙げていきます。

英語:筆記80分で100点分、リスニング60分で100点の合計200点になります。

数学1A:70分の100点になります。

残りの科目は変わりません。
つまり、英語の筆記の配点が100点になり、数学1Aの時間が10分伸びただけですね。
また、次年度は浪人生への救済措置問題は作成されないそうです。

 

数学の内容について考えてみましょう。f:id:educationsalon:20200130040259j:plain
(参考:「令和3年度大学入学者選抜に係る大学入学共通テスト問題作成方針」より引用。https://www.dnc.ac.jp/news/20200129-01.html

 

ポイントとなるのは「日常の事象や、数学のよさを実感できる題材」という部分です。
これはプレテストのときから出題されていた、三角比表を用いて銅像の高さを求めるような問題や、血中濃度と時間の数列関係などが出題されるという意味でしょう。
プレテスト寄りの問題にするのか、センター数学寄りの問題にするのかが発表されていませんでしたが、プレテスト寄りになります。
2020年のセンター数学の問題から、文科省おじさんはどうしても受験生にデータの分析をやらせたいという狙いが伺えます。共通テストを受験する方はデータの分析の対策はしっかりしておいた方がいいでしょう。ここは「日常の事象や、数学のよさを実感できる題材」として出題するのが簡単です。

また、数Aの選択は変わらず、「場合の数・確率」「整数」「平面図形」の中から2つ選択となります。
にも関わらず10分試験時間が伸びたいうのは、今年度のセンター数学の反省からでしょうか、例年よりも難しくなるから平均点が下がるという予想からでしょうか、例年のセンター数学よりかは解きにくくなるからでしょう。
大阪の公立高校のC問題のように問題文が長くなりますので、文章力も必要になります。

とはいえ、チャート式やサクシードといった典型問題がスラスラ解けるレベルにないと、新テストは解きにくいですので、まずは典型問題の量をこなして、解法を暗記しておきましょう。

 

記述になります!記述になります!とゴリ押ししていたZ会さん。
新入試に向けて少人数生にガラッと変えようとしていた河合塾さん。
特別何もする気が見えなかった東進さん。
東進さんの一人勝ちでしょうか?
共通テストに向けてカリキュラムを変更しようとしていた大手予備校は大変かもしれませんね。

 

個人的には英語の配点が筆記とリスニングがそれぞれ100点の合計200点満点になったことが嬉しいです。
入試科目における英語のヒエラルキーの高さには、かねてから疑問に思っていました。
「英語と数学が基本」と言われていますが、学問の基本は江戸時代からの「読み書きそろばん」です。

 

大学入試センターは「出題方針の公表が遅れ、受験生や関係者には申し訳ない。問題の傾向は、これまでのプレテストの内容を参考にしてほしい。受験生に不安のないよう実施していきたい」と話しています。
「プレテストの内容を参考にしてほしい」だけだったら受験生は不安になりますよね。
せめてホームページのわかりやすいところにプレテストのPDFのリンクをまとめて貼るぐらいのことはしてもらいたいですね。

 

 

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